octaveでデータを解析する方法

実験やプログラムのデバッグをやっていると、データを解析したくなることがあります。たとえば、

などなど。本エントリではこれらの処理を octave を使って行う方法についてまとめます。

octave のインストール

fedora, redhat なら

$ sudo yum install octave

debian なら

$ sudo apt-get install octave

データの形式

データは、text fileに、スペース区切りで保存してあるものとします。

csvファイルの場合は

$ sed --in-place 's|,| |g' データファイル

で、"," をスペースに置換すればOKです。

octave の起動

コマンドラインから、 octave を起動します

$ octave

とりあえず動作確認として

> 1+2

などと入力し、3と出ることでも確認しておきます。

データの読み込み

データファイルから数値を行列として読み込み,変数aに保存します。

 > a=load データファイル名

読み込んだ行列aを確認するには、変数名だけ入力します

 > a

データの総和(sum),平均値(mean),中央値(median),標準偏差(std),の確認

それぞれ対応する関数が用意されています

 > sum(a)
 > mean(a)
 > median(a)
 > std(a)

他にも

  • 相関係数 corrcoef
  • χ二乗検定 chisquare_test_independence

など、様々な関数が用意されています。

ヒストグラムの表示

hist関数を使います。

 > hist(a(:,1), 100)

a(:,1) は,行列aの1列目の列ベクトルを表します.

octaveには "help"コマンドが用意されているので、関数hist についての詳細は

 > help hist 

で確認できます。

グラフをファイルへ保存

グラフをTeXに貼る場合は,以下の手順で eps 形式でグラフを保存します.

 > print -deps "file.eps"
 > hist(a(:,1), 100)

これで, "file.eps" としてグラフが保存されます.

png形式などほかの形式で保存した場合は,

 > print -dpng "file.eps"
 > hist(a(:,1), 100)

とします.

出力をカラーではなく,モノクロにしたい場合は

 > print -dpng "file.eps" --mono

とします.

より細かい設定,たとえばグラフのサイズを変更したい場合は

 > help print 

でマニュアルを参照します.

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