2つのpdfファイルを重ねて一つのpdfファイルとして保存する

原稿 A.pdf に,別ファイル B.pdf の内容を重畳させて,新しいファイル C.pdf として保存する方法です

pdf形式で文章や印刷データを扱っていると

  • 各ページに,フッターやヘッダーを自動で追加する
  • pdf形式で作成したポスターに印刷&裁断用のトンボを付ける

といった作業が必要になることが多々あります

これらの作業は イラストレーターのようなアプリをつかうよりも,pdf編集用のコマンドラインツールを使ったほうが簡単かつ確実です

方法

pdftk というコマンドを使うのが簡単です

debian系なら

$ sudo apt install pdftk

ですぐにインストールできます

windowsmac なら公式のインストーラがあります
https://www.pdflabs.com/tools/pdftk-the-pdf-toolkit/

コマンド

  • A.pdf 手前のレイヤとなるpdfファイル名
  • B.pdf 後側(背景, background)のレイヤになるpdfファイル名
  • C.pdf 出力ファイル名

とすると,実行するコマンドは

pdftk A.pdf  background B.pdf output  C.pdf

となります

これだけで C.pdfが出来上がります


またbackgroundではなく,watermark としてレイヤを加える方法もあります.コマンドは

pdftk A.pdf stamp watermark.pdf output C.pdf

となります

SysV の runlevel と systemd のターゲットの関係

ランレベルとターゲット

SystemV で runlevel と呼ばれていたものは ,systemd は target と呼ばれる.

対応関係は以下のとおり

SysV runlevel systemd の target
3 multi-user.target マルチユーザ.Xが起動しない (コンソールのみ)
5 graphical.target グラフィカルログイン.Xが起動する (gdm や lightDM のような display manager が起動する)
1 rescue.target シングルユーザー モード

現在のランレベルの確認

SystemV でも systemd でも同じコマンドで確認できる

$ /sbin/runlevel

切り替え

SystemV の昔ながらの方法で切り替えることができる

$ sudo /sbin/telinit  5

systemd に特化したコマンドだと

$ sudo systemctl set-default multi-user.target

となる

TeX にSVGを貼る方法(2019年版)

TeXsvgを貼る場合は一度 inkscape でファイルを変換する必要があります.

詳しい手順は過去記事をごらんください.TeX に svg を貼る方法 - pyopyopyo - Linuxとかプログラミングの覚え書き -

svgパッケージを使うと,これを自動化できます

\usepackage{svg}
\includesvg{svgファイル名}

svgファイルのサイズを自動調整したい場合は

\def\svgwidth{\textwidth}
\includesvg{svgファイル名}

という感じで svgwidth を調整します


注意事項


コンパイルすると svg-inkscape というディレクトリが自動生成されます.inkscapeで変換したファイルが保存されます.これらのファイルはキャッシュとして利用され,キャッシュが利用できる場合は inkscape の起動は省略されます.

複数の静的ライブラリを結合する方法 (2019年版)

2つの static library, libX.a と libY.a を結合して libAll.a を生成する方法です

この記事は 複数の静的ライブラリ (.a) を結合する方法 - pyopyopyo - Linuxとかプログラミングの覚え書き - の改訂版です

Linux の場合 (方法1)

ar scripts を使います.
ar scripts (GNU Binary Utilities)

具体的にはarコマンドに "-M" オプションを付与して起動します.

$ ar -M

すると標準入力からスクリプトを受け付けるので,libAll.a を生成して libX.a と libY.a を追加するスクリプトを入力します

create libAll.a
addlib libX.a
addlib libY.a
save

これを Makefile で自動実行するには次のようなルールを書きます

libAll.a : libX.a libY.a
        @echo "create $@\n" $(addprefix addlib , $(addsuffix \\n, $^)) "save" | ar -M
動作原理

  • create $@ は create libAll.a に置換されます
  • $^ は "libX.a libY.a" のリストに置換されます
  • $(addsuffix \\n, $^)で "libX.a\n libY.a\n"に置換されます
  • $(addprefix addlib , "libX.a\n libY.a\n") は "addlib libX.a\n addlib libY.a\n"に置換されます

まとめると

echo "create libAll.a \n " "addlib libX.a\n  addlib libY.a\n" "save" 

をまず実行して ar script を stdoutに出力,パイプ経由で ar -M のstdin に渡すことになります


Linux の場合 (方法2)

少し違う Makefile の書き方もあります

libZ.a: libX.a libY.a
        $(RM) $@
	$(AR) cqT $@ $^
	echo "create $@\naddlib $@\nsave\nend" | ar -M
動作原理

仕組みとしては

$ ar cqT libZ.a libX.a libY.a

で,まず一時的なライブラリとして libZ.a を生成します

この libZ.a は thin archive 形式で作成されていて

  • シンボルテーブル
  • 元ファイルのパス名

のみを保持していて,データやコードの実体は含んでいません

次に thin archive 形式のライブラリを ar scriptで変換します.

create libZ.a
addlib libZ.a
save
end

これで新しい libZ.a を作成し,データやコードも含んだ スタティックライブラリを出力します

mac OS の場合

mac OS の場合は /usr/bin/libtool を使うと簡単に結合できます

$ /usr/bin/libtool -o libZ.a   libX.a libY.a

なおこの方法は Linux では使えません.Linux の /usr/bin/libtool は GNU版で,mac OS のそれとは動作が異なるためです.

svnからgitへの移行方法

久しぶりにSubversionリポジトリをgitに移行したので手順をまとめておきます

subversion側の状況を確認する

SVNでcheckout済みの作業ディレクトリにて,svn リポジトリのURLやパスを確認します

$ cd SVNの作業
$ svn info
  • URL: svn+ssh:///サーバ名/hogehoge/src/trunk
  • Relative URL: ^/src/trunk

SVNリポジトリは サーバ上の hogehogeディレクトリにあり,
SVNリポジトリの直下には src というディレクトリ,その下に trunkというディレクトリがあることがわかります

src ディレクトリの中身を確認します

$ svn list ^/src/
branches/
tags/
trunk/

trunk, branches, tags というディレクトリがあります.つまりこのリポジトリSVNの標準的な構成になっています.

このような標準的な構成のSVNリポジトリは以下の手順で簡単にgitに移行できます.

また変則的な構成の場合でも,以下の手順を参考に git svnのhelpを読みながらオプションを大量に指定すればgitに移行できます

git側の準備

git のサブコマンド git-svn を使います.インストールされてない環境も多いので,予め確認&追加インストールしておきます.

まず試しに起動してみます.インストール済みならヘルプが表示されます.

未インストールの場合は 以下のようなエラーメッセージが出ます

$ git svn 
git: 'svn' is not a git command. See 'git --help'.

この場合は追加インストールします.debian とか ubuntu なら

$ sudo apt install git-svn

でOK

SVNからgitへの変換

$ git svn clone --stdlayout  --prefix=svn/ [svn-repo] [git-dir]

[svn-repo]は,上記の svn infoで調べたURLです.
上記の例に従えば svn+ssh:///サーバ名/hogehoge/src/ になります

オプションの意味は以下の通りです

  • [svn-repo]は tagsやtrunkがある標準構成になっているので --stdlayout をつける
  • svn由来のブランチで有ることを示すため "--prefix=svn/" をつけます.これで git の remote-tracking ref が refs/remotes/svn/ となります.

[git-dir]は出力先ディレクトリ名です. ここに作業デレクトリが作成されます

確認

ログやブランチの状況を確認します

$ git log
$ git branch -a

jupyter notebook が起動しない時の対処方法

jupyter notebook が以下のエラーを出して起動しない場合の対処法

  File "*********/.local/lib/python3.7/site-packages/tornado/netutil.py", line 174, in bind_sockets
    sock.bind(sockaddr)
OSError: [Errno 99] Cannot assign requested address

暫定的に回避する方法

とりあえず以下のようにオプションをつければ起動する

jupyter-notebook --ip='127.0.0.1' 

根本的に解決する方法


このエラーは "localhost" のIPアドレスを正しく検出できない時に発生する.

その原因は,多くの場合 /etc/hosts の記述ミス.

具体例を挙げると,例えば以下の/etc/hostsでこのエラーが再現する

ダメな/etc/hostsの例(その1)

127.0.0.0.1       localhost 

これはIPアドレスが間違っている.127.0.0.1 に修正すれば jupyter notebook は起動するようになる

ダメな/etc/hostsの例(その2)

127.0.0.1       localhost 
::1             localhost 

これはIPv6の方のエントリを消せば良い

Debianが起動しない場合の復旧方法 (Bug#932935)

2019年7月28日に Debianが起動しなくなりました.原因は sid(unstable)と呼ばれる開発版のみに存在するバグです.

バグレポートも出ています.症状としては,システムを再起動すると" logsave not found - requires manual a fsck "と表示されるだけでシステムが起動しなくなる,という恐ろしいものになります.

Debian Bug report logs - #932935 System refuses to boot, logsave not found - requires manual a fsck
https://bugs.debian.org/cgi-bin/bugreport.cgi?bug=932935

このバグはすでに修正されています.しかし不幸にも debianが起動しなくなった場合の対処方法として,復旧手順をメモしておきます.

復旧手順の概要

パッケージのバグが原因でブートしない場合は,バグ修正版のパッケージでアップグレード(つまり上書きインストール)すれば復旧できます.

その手順は

  1. 無理やり手動でシステムを起動
  2. IPアドレスを手動設定
  3. 無理やり apt update して apt install

となります

この手順は,知っておくと結構役に立つので,以下詳しく手順を説明します*1

手順1: 状況の確認

Linuxの起動に失敗すると,次のような画面が表示されます.

Busybox バージョン情報
Enter 'help' for a list of built-in commands.

(initramfs)

この画面では,ディスクのエラーチェックだとか,設定ファイルの修正,などが行えます.今回は手動で無理やりシステムを起動させます.

手順2: IPアドレスの付与

まず余っているIPアドレスを手動設定します

(initramfs) ifconfig eth0  IPアドレス

次にデフォルトゲートウェイを手動設定します

(initramfs) route add default gw ルーターのIPアドレス

手順3: システムの root (/) のマウント

まずマウントポイントを作成します./tmp 以下に作るのが無難だと思います.

(intiramfs) mkdir /tmp/root

ディスクをマウントします.カーネルモジュールを手動でロードする必要があります.例えば ext4 でフォーマットしている場合は,次のようなコマンドを実行します.

(intiramfs) modprobe ext4
(initramfs) mount -t ext4 /dev/デバイス  /tmp/root

これでマウントできるはずです.確認は df コマンドを使います

(initramfs) df

手順4: システムの起動

chroot でディスク上のシステムに切り替えます.

(initramfs) chroot /tmp/root 

本来なら /proc や /dev などをマウントしてから chroot すべきですが,今回は緊急事態なので,細かいことは省略します.

いくつか警告が出ますがそれも無視

手順5: 確認

これで bashに切り替わるはずです.apt コマンドが起動できるか確認します.

$ apt 

問題なければ apt update します

$ apt  update

ネットワークの設定が合っていれば,update が始まるはずです.これでバグ修正済みのパッケージ情報がgetできます

手順6: バグ修正版パッケージの上書きインストール

上記bugレポートに纏められているように,今回システムが起動しなくなった原因は e2fsprogs というパッケージのバグにあります.すでにバグは修正済みなので,修正済みのe2fsprogs を apt で上書きインストールします

$ apt install e2fsprogs 

これで作業は終わりです.再起動すればシステムは元どおり正常起動するようになります.

手順7: それでも復旧できない場合

バグの原因が特定できない場合は,とりあえず更新済みパッケージを全部インストールする,つまり

$ apt upgrade

するという方法もあります.

ただし,/dev や /procを準備してない状態で apt upgrade をすると想定外の事故が起こる可能性もあります.個人的には apt upgrade は最後の手段にとっておいたほうが良いとおもいます.

*1:ブートローダーであるgrub2 ,initramfsの中にあるシェル busybox が壊れていない限りはまずこの方法でシステムは復元できます