PC復旧作業用にブータブルUSBを作成する方法(2023年版)

データ修復やPCの復旧作業用に,起動可能なUSBフラッシュドライブを用意する方法です.

ventoy

現時点(2023年)で一番使いやすいのは ventoy です。

  • open source つまり無料
  • インストールが簡単
  • ISOイメージをコピーするだけでISOイメージから起動できる
  • ISOイメージを複数コピーするだけでマルチブートになる

と長所しかありません

インストール方法(windowsを使う場合)

  • 中身が消えても良いUSBフラッシュドライブを用意します。容量は1GB以上あれば十分です
  • https://www.ventoy.net/en/download.html から「ventoy-1.0.95-windows.zip」をダウンロード
  • zip を解凍して、「Ventoy2Disk.exe」を実行
  • 「Device」 でUSBを選んで「Install」のボタンを押す

これだけです。

インストール方法(LinuxGUIを使う場合)

$ wget https://github.com/ventoy/Ventoy/releases/download/v1.0.95/ventoy-1.0.95-linux.tar.gz
  • tar.gz を展開
$ tar xvfz ventoy-1.0.95-linux.tar.gz
  • ventoy-1.0.95-linux 以下に出来る VentoyWeb.sh を実行します

コレだけです

インストール方法(LinuxCUIを使う場合)

Linux版はCUIもあります

$ sudo ./Ventoy2Disk.sh  -i /dev/デバイス名 

これだけです

使い方

ISOファイルのコピー

USBはFAT形式でフォーマットされます
レスキュー用のISOイメージをそのままUSBにコピーしておきます

おすすめは system-rescue です.これでブートローダの修正から,パーティションの変更,ファイルのリカバリまで,memtest86 まで,たいていの作業ができます
www.system-rescue.org

他の選択肢としては Linux のLive CDやインストーラも役にたちます

USBから起動する

USBを指した状態でPCを再起動するだけですが,いくつか注意することがあります

  • セキュアブートは無効にすること

セキュアブートが有効の場合は起動に失敗します.無効にしましょう

起動ができれば,カーソルキーでISOを選んでエンターをおすとISOイメージでOSがブートします

データの保存

ventoy自体は非常にサイズが小さいので,USBドライブの空き容量はほぼ100%がデータ保存用に使えます.たとえばパーティションを2つにわけて, ISOファイルに10GB確保し,残りはデータ領域にする.という使い方も簡単にできます

Windowsの場合

Ventoy2Disk.exeのメニューからパーティションサイズが指定できます

LinuxCUIの場合

オプション-Sで指定できます

$ sudo ./Ventoy2Disk.sh  -i /dev/デバイス名  -S サイズ

サイズの単位はMBです.計算が面倒な場合はシェルに計算させましょう

たとえば99GB割り当てたい場合は 99 * 1024 を指定すれば良いので

$ sudo ./Ventoy2Disk.sh  -i /dev/デバイス名  -S $((99 * 1024))

とコマンドを入力します